ドル円は構造的に下がりづらい

この記事を書かせて頂いたWillcanのTwitterは以下です。
専門は新興国です。
https://twitter.com/Willcan20?t=3mteiG3_HEoKaCn54lk7fA&s=09

ここからのドル円は構造的に下がりづらいと考えている。
理由は3点である。

1点目は、今のような高い水準では輸入業者はドル円を買えないことである。
そのため、オプションを用いてレベルを改善しコストを削減した形での買いとなるだろう。
つまり、ノックアウト付きのオプションを買うということである。
しかも、既にノックアウトしたものも多いと思われる。
それらを再構築するため、更にオプションでの買いを余儀なくされるだろう。
ではオプションでの買いをやめればよいわけだが、そう簡単にはいかないだろう。
なぜならば、既に原料高を抱えているが、それを全て価格転嫁できない状態で、為替コストまで価格転嫁するとなると、現在の日本の市場ではほぼ不可能だからである。

2点目は、中国株のポジティブな材料である。
中国当局は配車サービスを展開するDidiグローバルの調査を終え、週内にも同社の主要アプリをアプリストアに戻す準備をしている。
これは中国がテックへの締め付けを緩和しているということであり、特に中国株にとって非常にポジティブな話であると考える。
一方で、米証券取引委員会(SEC)が暗号資産(仮想通貨)「BNB」を巡ってバイナンス・ホールディングスを調査している。
事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、5年前のBNB公開で証券取引の規則に違反していないか調べている。
これは特に仮想通貨にとってネガティブな話である。
このようにポジティブな話とネガティブな話があるわけだが、ではどちらを重視すべきなのか。
一概に正解を断定できるわけではないが、時価総額に注目したい。
中国株の時価総額は、2021年6月時点で19兆ドルであった。(香港市場、上海市場、深圳市場の合計)
例えば、香港のハンセンは当時から24%ほど下がっている。
その事実を加味すると、現在は14.45兆ドル前後と推測する。
一方で、仮想通貨の時価総額は、現在162兆円、つまり、1.22兆ドル前後である。
時価総額でみると、中国株の規模の方が圧倒的に大きい。
この市場において、安心感が生まれることは、市場全体にもポジティブな影響を与えるだろう。
そのため、市場にはネットするとポジティブな影響の方が大きいと考えている。
その際に、何が起こるか。
リスク回避の米国債の買いが減るということである。
つまり、米金利は下がりづらくなるだろう。
その結果、ドル円は下がりづらくなると考える。

3点目は、輸出業者の売りではドル円を押し下げられないからである。
仮に、海外売り上げが1兆円ある輸出企業があったとしよう。
月あたり、830億円である。
これはドルに直すと6.26億ドルである。
機関投資家がドル円を5億ドル単位で買えば、相殺される金額である。
また、そもそも海外売り上げを全部円転する保証もない。
以上を考えると、輸出業者の売りがドル円を押し下げるのは簡単ではないことが分かる。

以上から、ドル円は構造的に下がりづらいと考えている。

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この記事を書いた人

米国株・ブロックチェーン/Web3投資家。
●米系証券会社でヘッジファンドトレーダーとしてキャリアをスタート
●株・仮想通貨・債券・為替・不動産を対象に投資運用
●米投資銀行にて企業買収(M&A)業務も経験
●外資系金融機関で約10年勤務
●海外生活合計約10年で現在も海外在住

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