現在と1998年の共通点

この記事を書かせて頂いたWillcanのTwitterは以下です。
専門は新興国です。
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まず、1998年がどういう年だったかを説明したい。
1997年に110円だったドル円は、1998年には147円台まで円安が進んだ。
そして、その後、ロシア危機を受けて、今度は一転108円台まで下落することとなる。

現在と1998年には、以下のような3つの共通点があると考えている。

1、黒田さん

現在の日銀総裁は黒田さんだが、1998年は黒田さんは国際局長であった。
1999年からは財務官。
つまり、当時の状況に関わっていた人が日銀の総裁をしている。

2、ロシア危機

こちらは言わずもがなだが、当時も現在もロシアが問題を抱えている。

3、アジア通貨危機?

こちらが今回特にフォーカスしたい事象。
1997年、アジア通貨危機が発生し、特にタイ、インドネシア、マレーシアが危機に陥った。
現在、アジアの中銀は潤沢な外貨準備を抱えている。
しかしながら、アジア中銀の低い政策金利を懸念している。
インドネシア、タイの政策金利を見た場合、米国のFF(フェデラルファンド)金利と比べて非常に低いのである。
まず、インドネシアの政策金利は、現在3.5%であり、まだ利上げすら始めていない。
次に、タイの政策金利は、現在0.5%であり、こちらも利上げすら始めていない。
尚、米国の政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利は、現在1.75%である。
これが意味するところは、仮に世界が不況に陥り、急速な資本流出に見舞われた場合、アジアの中銀は急激に利上げしないといけない可能性があるということである。
不況時における急激な利上げは非常に有害なものとなるだろう。
そしてその時の経済的ダメージは想像以上のものとなる可能性がある。

加えて、弱い欧米のPMIとコモディティの下落が見受けられる。
現在の世界において、唯一の勝者はコモディティである。
仮にコモディティが売られた場合、誰が無傷であることができ、資産市場を支えることができるだろうか。

結論として、短期的には円安なのかも知れないが、長期的には円高の可能性を考えておいた方が良いのではないだろうか。
では、なぜ円高になる可能性があるかであるが、どのような投資にも段階というものがある。
例えば、個人投資家であれば、いきなり米国のテック株に行く人は多くないと考えている。
例を挙げるならば、外貨預金→米国債→米株インデックス→米個別株→米テック株→米テックレバレッジ3倍というように、通常は段階を踏むのである。(もちろん、そうではない人もいますが。)
機関投資家であれば、米国債→MBS→社債→CLO→ハイイールド債→新興国債といった形である。
仮想通貨でいえば、ビットコイン→イーサ→アルトコイン→DeFi→NFTといった具合である。
言い換えれば、後に出てくる投資対象ほどレバレッジがかかっているということもできる。
極端なことを言えば、ドルを持っていなければ米テック株は買えないし、イーサやSOLがなければNFTは買えないからである。
仮にコモディティまで崩れた場合、投資家は何かしらの資産を処分しなければならないかも知れない。
仮に、機関投資家が米テック株を処分しないといけなくなるとする。
その場合、最悪の場合、米テック株を処分して、更には円転する可能性だってあるのである。
そのようなシナリオが現実となった場合は、円高という事象が現実化するだろう。
ただ、次の円高はもしかすると最後の円高かも知れない。
それはまた別の会でご説明します。

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この記事を書いた人

米国株・ブロックチェーン/Web3投資家。
●米系証券会社でヘッジファンドトレーダーとしてキャリアをスタート
●株・仮想通貨・債券・為替・不動産を対象に投資運用
●米投資銀行にて企業買収(M&A)業務も経験
●外資系金融機関で約10年勤務
●海外生活合計約10年で現在も海外在住

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